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浮世絵って何?その魅力は?【LOVE 浮世絵】

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ある本がきっかけで、何年か前から、浮世絵にハマっています。

浮世絵って何?と聞かれると、たいていの人は「版画」と答えるのではないでしょうか。私も、恐らく以前はそうだった。

ところが、興味をもって浮世絵のことを知れば知るほど、「版画」とか「アート」といった言葉では表現しきれない世界だなぁと思うようになりました。

では、浮世絵とはなんぞや、というと、短い言葉で定義すると「江戸時代に発展した江戸庶民の風俗を描いた木版画及び絵画」です。でも、なんかそれだけじゃあわかりづらいですよね。

もうちょっと説明してみます。

・版画が中心だけど、普通の絵画もあり、「肉筆画」と呼ばれ区別されている。

・歌舞伎役者を描いた役者絵、江戸の女性を描いた美人画、風景画などもある。

・広告のような宣伝媒体、流行を知るファッション誌、ニュースを知る週刊誌、のような役割をもっていた。

性風俗を描いた春画も含まれる。

ざっと思い浮かぶ限り、このような特徴があります。

ちなみに、現存しているものは当然、とても貴重なものですし、一流の絵師が描いたものは確かに芸術性が高いのですが、現在のように浮世絵をアートとして人々が捉えていたかというと、ちょっと違うようです。1点ものの肉筆画や、多色摺が登場する1764年頃までは別ですが、木版画として大量生産されるようになった後は庶民にとって身近なものでした。

北斎に傾倒したパリの芸術家の1人に、版画家のフェリックス・ブラックモンという人物がいます。彼は、日本から送られた陶磁器の保護のために使われていた、『北斎漫画』(木版画の絵手本・画集)の一部を発見し、狂喜したという有名なエピソードがあります。画集でさえときには消耗品のように扱われていたフシがあるのです。なので浮世絵なども当時の人々にとっては、一部は雑誌や週刊誌感覚であったのかな?と思えるエピソードです。

絵の完成度の高さに驚き芸術性を感じたかと思えば、江戸時代を知るための貴重な資料でもあり写真のような役割を感じることもある、それでいて、江戸の人々にとっては情報媒体として生活の中の身近な存在だった浮世絵。こんな風に多面的な顔をもち、現代には浮世絵の代替になるようなものはありません。私はまず、浮世絵のそんなところにとても惹かれました。

もう1つ、浮世絵の魅力といえば、やはり、絵師の存在です。世界にその名を知らしめた北斎、風景画での人気は北斎にも劣らずの歌川広重美人画で有名な喜多川歌麿、たった10ヶ月の活動期間であった謎の絵師、東洲斎写楽などをはじめ、生い立ちも画風もそれぞれの絵師たちに、心を馳せずにはいられないのです。しかも国内もしくは西洋の同時期の著名な画家たちと比べると、浮世絵師はその素性や人物像の詳細がわからない人物も多く、謎に包まれている点にも、とても好奇心を掻き立てられます。

例えば、インパクトのある役者絵で知られる東洲斎写楽の素性については長年、わかっていませんでした。現在では歌舞伎役者であったことが研究により判明していますが、なぜ絵を描くことになったのか、はたまたなぜたったの10か月で筆を置くことになったのかなどは、謎のまま。

また、浮世絵の多色摺木版画の創始期に活躍した鈴木春信なども、当時人気の絵師に上りつめたにも関わらず、人物像についてわかっていることはごくわずか。例えば、神田に住んでおり比較的裕福な町人であったことなどは判明していますが、絵を学んだ師匠についてさえ、確証はとれていないのです。(京都の浮世絵師、西川祐信の絵本に学んだとされています)

そんな風に、謎が多いことも、浮世絵の魅力。

まだまだ浮世絵初心者の私ではありますが、知れば知るほど楽しくなり、せっせと美術館に足を運んだり、類の本を読んだりしてその世界に浸っています。

そして、昨今、春画北斎若冲といった日本美術の人気がにわかに高まっていますが、友人などでも「浮世絵を見に行った」という話はあまり聞いたことがなく、ちょっともどかしく思っている私。これからこのブログでも浮世絵の魅力についてお伝えしていこうと思っています。