江戸グルメと酒と旅の話

旅行ライターやってます。昼飲み、ご当地グルメ、江戸グルメ・老舗、神社仏閣、旅の記録などをつづっています。

箱根旅②元箱根の居酒屋「たつみ苑」へ&ランチは箱根の当地グルメ「ワカサギ」を

お酒を飲みたいが店がない!? 唯一の居酒屋へ

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旅といえばグルメ。だが、旅先で呑みどころをみつけるのは、場所によってはなかなか難航する。繁華街などがある旅先でば別だが、それ以外の観光地の店はけっこう閉店時間も早いもの。それでも、旅情を感じる呑み屋に行きたいがために、あえて素泊まりを選ぶことも多く、今回もそうだった。

ところが、箱根の中でも、元箱根や箱根町あたりは、特に店じまいが早い、というか、ほとんどランチしか営業していない店ばかりだった。

1件見つかったのは、「たつみ苑」という食事処。観光案内冊子にはなんと夜中の1時までやっているという。そんな店はここ以外にはなく、必然的に足を運ぶことに。ただし、案内冊子には、「ランチは湯豆腐をはじめとうふ料理を中心としたメニュー」とあるだけ。

事前情報を得ようにも、食べログにもでてこない!ググってみると、個人ブログで、店名を発見したが、焼き肉を食べた旨の記載があり、湯豆腐と焼き肉??といったいどのような店なのか想像ができないまま向かった。

それにしても、ホテルを出ると、昼間の暑さとはうって変わって、肌寒いくらいの温度にびっくりする。避暑地である箱根だが、芦ノ湖周辺はさらに涼しいのだろう。

横浜や東京は、ちょうど気温がグッと上がり、ひどくじめじめしていた頃だったので、ものすごく心地が良い。自然に囲まれた土地で過ごす幸せな時間だ……。お散歩気分で店へ向かった。

店が見えるとまず目に入ったのは「ラーメン」ののぼり。湯豆腐と焼き肉とラーメン!?とますます混乱するも、お腹も空いてきた頃だし、とにかく中へ。

店内はこざっぱりとした印象だった。店の主人らしき女性と若いアルバイトの女のコ(のちにママのお孫さんと知る)のみ。先客は、初老のご夫婦と、女性2人組。座敷に案内され、まずはビールで乾杯する。

さっそくメニュー見てみると、おつまみ、焼き鳥、炒めものなどのおかず系、鍋、焼き肉、クッパ、ラーメン、となんでもござれ!

日中の暑さを乗り越えた末のビールが体に染みわたる。食事は枝豆と焼きなすをオーダー。これが、どちらもすごくおいしかった。枝豆は冷凍じゃなくて枝付き。焼きなすはボリュームたっぷりでジューシー。野菜の旨みと炭で焼いているらしき香ばしさが相まって、美味。その後は、牛タンとロースとチキンの焼き肉を堪能し、サラダとクッパで〆。どれもおいしくて満足!

元箱根港周辺で飲み屋をお探しの方はぜひ、といいたいところだが、ふつうは皆宿で食事をとるのかな……。あ、食事後にしっとり飲みたい、なんて方にもいいんじゃないかな。

・たつみ苑:神奈川県足柄下郡箱根町箱根187

バルコニーで乾杯!芦ノ湖の景色を堪能

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今回泊まるのは「箱根ホテル」。このホテル、部屋から芦ノ湖が見渡せるのが最高だった。全室かはわからないが、HPを見たところ、ほとんどの部屋から眺めることができるようだ。

「ジュニアスイート」ということもあり、天井も高くて、すっごくラグジュアリーな雰囲気。バルコニー付きで、ここで朝から爽やかに(?)乾杯!朝ごはんは買いそびれ、食べそびれたたため、売店で入手した塩辛せんべいをつまみに、ビールとともに芦ノ湖の景色を大満喫!

また、ホテルには芦ノ湖や周辺の景色を楽しめる温泉が付いている。2種類の浴場があり男女入れ替え制。わたしはが朝入った「大観の湯」は加水と加温をしているものの、循環なしのかけ流し、というのもうれしい。

雰囲気もよく、過剰なサービスがないのも居心地がよくて、ぜひまた泊まりたいなぁと思えるホテルだった。

箱根ホテル:神奈川県足柄下郡箱根町箱根65

数少ない箱根グルメ!? 芦ノ湖で獲れた「ワカサギ」の天ぷら

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箱根を旅するにあたりちょっと残念なのが、「箱根のグルメは?」と聞かれてコレ!という代表的なものがほとんどないところだ。

漠然と、蕎麦や海の幸や山の幸なんて印象はあるんだけどね。でも、それらも特別に名物があるわけでもない。

そんな中、ランチのお店を物色していて、ああ、そうか、と思ったのが、「ワカサギ」だった。芦ノ湖周辺では、ワカサギの料理を提供する店が少なくないようで、2日目のランチは、芦ノ湖のワカサギやニジマスの料理に舌鼓すべく「ほん陣」へ。

昭和レトロな店内で、やっぱり、ビールを飲みながら、メニューを眺める。ワカサギの天ぷら、フライ、ニジマスのソテーやフライ……。迷う~。どれもおいしそう。結局、2人でワカサギの天ぷらとニジマスのフライの定食を頼むことに。

ニジマスのフライはカリッとしたなかに、優しい白身のお魚の味が。ワカサギの天ぷらはおつゆもついてきたけど、お塩でいただくのが断然おいしかった。ビールにもあうし、しばし、旅先でのランチを楽しんだ。

蒲田を代表する老舗大衆酒場「鳥万」で、安さとメニューの多さに驚愕

初の蒲田散策。老舗の「鳥万」へ

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先週末は、蒲田を散策することになった。

蒲田といえば、まだ、行ったことはないのだけど、赤提灯系の居酒屋がひしめくイメージ大。どんな酒場に出会えるのだろうと2、3日前からワクワクしていた。

JR蒲田駅に着くとまず「バーボン通り」なる通りを目指し、西口へと向かう。高架下の酒場ってやつだ。駅から徒歩1、2分で到着すると、「バーボン通り」の看板がレトロでかわいくてキュンとした。妖艶さがありどこか垢抜けない雰囲気が、とてもいい。通りの両側には飲み屋さんがひしめいている。しばし散策がてら店を探すことに。

個人経営っぽい小さい店が多い。立ち飲み屋、焼き鳥屋、うなぎ屋、バル、バー……。チェーン店はあまり見かけない。ただ、気になる店や事前にチェックしていた店は、満席だったり、閉まっていたりで入れず。

気になっていた老舗大衆酒場の「鳥万」へ向かうことにした。バーボン通りから徒歩数分で到着だ。 

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(看板の「アサヒビール」のフォントがツボ)

 こじんまりとした店を想像していたので、着くなり、まず、5階建てということに驚いた。しばし待ったのち「2階へどうぞ」と受付の女性。というか、一歩足を入れて見ると、ある程度の広さはあるものの、人がぎーっしり。壁には、ザ居酒屋!みたいな短冊メニューがぎーっしり!個人的には、昭和も大正も明治も通りこして、江戸時代っぽく感じた。なぜだろう……。縦書きメニューだから?外のちょうちん?人口密度の高さ?

ん?もしかして……店がボロいせい?

老舗の店に対して、わたしも味わい深いとか、昭和っぽいとか、懐かしいとか、歴史あるとか、せいぜい、古い、とか表現するものだけれど、失礼ながらこの店は「ボロい」という表現がとてもしっくりくる。

それは1階だけでなく、まず、ぎしぎしする階段上りながらこんなに上に行って大丈夫か?みたいな気分になった。地震とか、台風よく平気だったなぁとも思う。それぐらい「ボロい」。でも、それがいい。うん、やっぱり、ちょっと江戸っぽい気がする。

さて、2階に行くと、なぜか3階へと言われた、が、3階に行くとまた上へと言われ、とにかく言われるがままに、4階へ。

それにしてもどの階も人がぎっしりだ。見た限り、1階以外はすべて座敷だった。そして、禁煙が増えているこのご時世で、たばこの煙もモクモク。店内の趣といい、店員さんは、チェーン店のお客さまは神様的な雰囲気は一切合切なく、(おじさんのお客がおばさんの店員さんに、満席だから入れないってば!と注意されるシーンも)なんだか、この店の中だけ時間が止まっているかのようだ。

さて、やっとお酒が飲める。まずはビール!混んでいるので時間かかるかな?と思っていたけど、意外と早く来て感激。お通しは、お菓子(柿ピー)すぐに食べられるからうれしい。「鳥万」という名前からしてなのだが、オススメを聞くとから揚げとのこと。ただ、オーダーした後で、ごめんなさい品切れ、とおかあさん。代わりに豆腐煮込みをオーダー。

とりあえずでオーダーしたお新香をつまみに、ビールを飲みながら、じっくりとメニューを眺める。ものすごい品数!!!見ているだけで楽しくなってくる。

焼き物、揚げ物、ごはんもの、和え物、刺身、鍋、煮込み、つまみ系、え、たぶん、100種超えてる!見ているだけで、た、楽しい!

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 タコぶつが来たので、すかさず日本酒をオーダー。最近、刺身と日本酒の組み合わせがマイブームだ。

続いて、やって来たのは豆腐煮込み。来てから気がついたが、「鳥万」の煮込みは鳥肉だった。あっさり、でも鳥の旨みがぎゅ!美味。こちらも日本酒とよく合う。

続いて、フグ皮ポン酢、クジラ刺しをオーダー。飲み物は引き続き日本酒。そして、忙しく働く店員さんやら、幅広い年齢層のお客たち、ボロい(しつこくてごめんなさい)店内を眺めながらちびちび飲み食いした。他にも気になるメニューはたくさんあって、後ろ髪ひかれるが、もう1件行きたかったので、ここで〆。

ちなみに、鳥万の魅力は、メニューの多さと美味しさだけじゃない。料理は、ほどんどが300円〜400円という安さなのだ。2人でビール2杯、日本酒3合、料理もじゅうぶんに楽しんで、3,000円にとどかず驚愕。

ごちそうさま。この古き佇まいがどこまで持ちこたえてくれるかも気になることだし、また来るよ。ちなみに土日は15時から営業している。

 

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 鳥万本店
定休日:無休(正月以外)

営業時間:月~土16:00~23:00、日・祝15:00~22:00
住所:東京都大田区西蒲田7-3-1
アクセス: JR蒲田駅から徒歩4分

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【横浜・伊勢佐木町】タイに旅した気分になれる本格タイ料理店「J’s Store」

伊勢佐木町・日の出町のタイ料理店「J’s Store」へ。現地で食べた激辛料理と再会

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もともと好きなタイ料理を、1月にタイに行ってからもっと好きになった。

辛さ、酸っぱさ、ハーブやスパイスの香り、パクチー、色とりどりの野菜……。好きになる要素が多すぎる。

ただ、どのお店に行っても大皿なので、一度にあまり多くを食べられず、今までのわたしは実は食べるものはだいたいいつも決まっていた。トムヤムクンは外せない。ガパオはカフェやランチで。他に食べるものといえば、生春巻き、あげ春巻き、青パパイヤのサラダ、ヤムウンセン、グリーンカレーパッタイ、などの中からいくつか選ぶのが定番。他、そのときどきで炒め物などだ。

それが、タイに行ったときは、毎日タイ料理三昧だったことと、屋台やフードコード(フードコートも意外と侮れないクオリティだった)の食事は、比較的一皿が小ぶりのところも多く、新たなメニューにもチャレンジ。お気に入りのメニューが増えた。

中でも、印象に残ったのが、今まで食べた料理で1番辛い!!と半泣きで食していた、細切りにしたタケノコの和え物だ。

ちなみに、料理名は不明。なぜなら、タイ語でしか表示されていない屋台で食べたため最初から最後まで料理名や、メジャーな料理であるのか、その屋台のオリジナルの料理なのかもわからなかったのだ。

屋台のおばさんにかわって、英語でわたしたちの注文を聞いてくれたおねえさん(屋台に居合わせたお客)が「Very spicy」と何度も言っていて、そのときはOK!と元気よく答え、食べ始めは、辛くておいしー!!この料理初めて食べるー!!と感動していたのだが、だんだんと辛さが増してきて、かなり辛いかも!?と思ったのもつかの間。辛いの結構得意なのだが、しばらく食べてからついに、箸が進まなくなってしまった激辛料理であった。

そんな激辛料理に日本で再会。喉元過ぎれば熱さを忘れるというが、激辛で泣きそうになる前の美味しさが忘れられず、ふたたびチャレンジすることに。

再会場所は「J’s Store(ジェイズストア)」 。以前に一度利用したことがあった伊勢佐木町にある本格タイ料理店だ。日本に帰国後タイ料理熱が上がり、足を運んだのだった。

ここは、なかなかの人気店で、お客はひっきりなしにやってくるし、満席になることも多い。

店内はあまり広くない。しかも、所狭しと、食材が並んでいる。入り口右にはドリンクが並んでいる冷蔵庫があり、飲み物はここから勝手に持ってきて飲むシステムだ。

店員さんは現地の方なので、腕ふるっているのもタイの方だろう。お客は日本人はもちろん、タイ人が食材を買いに来たり、ごはんを食べに来たりするし、内装も現地の食堂のような趣で、タイ好きや、アジア好きにはかなりぐっとくる雰囲気である。そして本格的なメニューがかなりの数そろっており、他ではみられない料理も。トカゲの料理なんてものもある。

さて、毎度食べたいものがたくさんあったが、まずはパクチーサラダを(ビールはすでに飲んでいる)。初めて食べたメニューだったが、パクチー大量で感激!!おいし過ぎる……。タイから帰国後、緑のハーブをむしゃむしゃ食べることを心から欲していたので、ほとんど感涙!次はあげ春巻き。少し甘くて、皮はパリッとしていてビールのお供に最高!

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そして、いよいよ例の、激辛のタケノコに再会。実は、電車の中で食べログのメニューの写真で発見し、これは!!!!例のタケノコ料理ではないか!!と、再会の瞬間を待ちわびていた。なんせ料理名は不明なので調べようがないし、他のタイ料理屋でも見たことがなかったから。

一口食べて、うん、この味だ、と、店が違うので多少の差はあれど、同じメニューであることを確認。ここでもかなり辛いが、あの屋台ほどでなく、やっぱり辛いねーといいながら、無事に完食できました。

この日は加えて、カオマンガイ(蒸し鳥とごはん)と、汁ナシ麺を。どれも本格的な味で、はっぱもむしゃむしゃ食べられたし、タケノコ料理にも再会できたし、心から満足。一度食べると、どの料理も次来た時も食べたいと思ってしまうので困る。

雰囲気といい味といい、タイ料理好き、旅好きにものすごくオススメしたい店である。

え?タケノコ料理の名前?J’s Storeさんのメニューでは「竹の子の辛味ハーブ和え」でした。めちゃそのまま。

 

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[J’s Store]

24時間営業・不定
住所:神奈川県 横浜市中区 末吉町 1-23 ボナールイセザキ1F
アクセス:京急線 日ノ出町駅黄金町駅より徒歩5分、横浜市営地下鉄伊勢佐木町者町駅より徒歩約7分

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【横浜・阪東橋】おじさんたちの聖地「中華料理一番」で感じるフリーダム

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横浜・阪東橋の「中華一番本店」で昼飲みの幸せを噛みしめる

近所の店に行く気分じゃないときに足を運ぶのが、自宅の最寄駅から地下鉄で15分ほどとアクセスしやすい横浜の伊勢佐木町界隈。

和食、居酒屋、エスニック、イタリアン、老舗店などなど、一通りのジャンルの店がそろっており、そのほとんどが手頃な価格で食事できるので、食に関するだいたいの欲望はここで満たすことができるのだ。

なので「中華料理 一番 本店」の前は、ちょこちょこ通っており、気になっていた。女子には似つかわしい、年季の入った中華料理店。おせじにもキレイとはいえず、ある種の女性には見向きもされないことだろう。そして、ある昼どきに、とくに食べたいものがなくうろうろしてたどり着き、満を持して入店することに。

店に入ると「人気店の活気だなー」と思った。

広めの店内。店員さんの元気がよくて、お客さんはうるさすぎず、静かすぎず、そんなお客と店員の会話はとても自然。サービスではなく人と人との会話が聞こえてくる、みたいな店。

中華のメニューはだいたいそろっていて、酒飲みにはうれしいハーフサイズの料理もある。

でも、料理よりも先に客が気になった。

まず、ほぼ満席の1階フロアを見渡すと、飲酒率の高さにおどろく。12時前なのに、9割くらいの人が酒を飲んでいる印象。

そして、今日は日曜の昼だけど、きっと平日の昼も来ているんだろうな、と思わせる「白髪交じりの無造作ヘアに、グレーのジャンパーを着ているおっさん中のおっさん」みたいなおじさんだらけ。

ここはまぎれもいおじさんたちの聖地だ。

メニューにあったっけ?と思う納豆をつまみにボトル焼酎を楽しむおじさん。「今日も青りんごサワーね!青りんごサワーひとつ!」と、青りんごサワーがお気に入りのおじさん。テレビが見たいのに、テレビが見える方向の席が空いていなくて、空いたと思って移動しようと席を立ったのに、後から入ってきた客に先をこされてさみしそうにしているおじさん。

おじさんたちのささやかだけどきっと大きな日常をしめている幸せが「中華料理一番本店」にはあるのだ。

そうだよな、自分がおじさんだったら常連になっちゃうよなぁと思いながら、瓶ビールを飲みながら、チンジャオロースやらきくらげの炒め物やらをつつく。(おじさんじゃなくても近所だったら常連になる可能性は高いのだが)

内装は、年期が入っていて、昭和の喫茶店と食堂の中間のようなインテリア。店員さんは中華圏出身とおぼしき女性が多く、親しみやすい。かつ彼女たちのおかげか、異国の地に来たような雰囲気があるのもいい。

料理は、めちゃくちゃおいしい、というわけではないが、チンジャオロースはピーマンがすごくたくさん入っていて気に入った。

でも、しゅうまいは、口に入れた瞬間、「水分ほしい」と思った。異様にぱさぱさしていて印象的。でも思いだして笑えたのでよし。

他、メニューを見て心にささったのが、焼酎の小ボトルが1,080円からあること。なんとコスパがいいことよ。この店がある限り、お酒好きなおじさんたちの幸せは保たれるであろう。

店を訪れたときは、ブログに残すつもりもなく、写真も撮らず、ただおじさんを観察しながら酒を飲んでいた。なのに、なぜか日に日に、絵にかいたような?理想の?おじさんの聖地を目の当たりにしたことを、文章として残さなくては!という使命感のようなものまで感じるように……。それぐらい印象に残った。

「きっと、朝起きて、昼前に来て、新聞とかテレビとか見ながら、飲んで食べてゆっくりして、んで、家帰って昼寝するんだろうね」

おじさんたちを見ての彼氏の言葉に激しく同意。

フリーダムなおじさんの日常にふれ、仕事であくせくする自分の日常が遠く彼方に感じられた。

 

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中華料理一番 本店

営業時間:朝7時〜深夜1時
定休日:なし
住所:神奈川県横浜市中区曙町3丁目43
アクセス:京浜急行黄金町駅下車徒歩6分、横浜市営地下鉄阪東橋駅下車徒歩5分

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大正創業、浅草のおでん屋「丸太ごうし」の絶対食べたいオススメメニュー

浅草のおでん屋「丸太ごうし」

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寒い日が続いていて、好物のビールを受けつけない日もあるほど。

もっというと、外出を控えたいくらい寒いが、そんななか自宅から1時間かけて向かったのは浅草の「丸太ごうし」。大正15年創業のおでんの老舗だ。扉を開くと、おでんの香りがたまらない!懐かしいにおい。

土曜日ということもあり、念のため予約をしておいた。ご主人に奥の座敷の席へ案内される。

少し温まったところで、ビールをオーダーすると、すぐに前菜が出てきた。

丸太ごうしでは席だけの予約は不可。前菜、お刺身盛り合わせ、おでんのセット料理の予約をした。

やってきた前菜が並ぶ皿を見て、テンションがあがる。

煮こごりがある……!出汁がさわやかに香り、口のなかでゼラチンがすっーととろけていく煮こごり。前回来店時には、その美味しさにすっかり虜になってしまったのだ。

その煮凝りと再会。ワクワクしながら、口に運ぶと、ふわりといい香りの後にやさしくとろける口当たりは、もちろんそのまま。たまらないわ。

のちのち、隣の客もその隣の客も煮凝りをオーダーしていて、やっぱり人気商品なのだなとうれしくなった。しかも単品だと250円という安さ。

煮こごり以外には、菜の花のお浸し、漬物、クルミの佃煮、いんげん梅肉和えなど。酒の肴にぴったりの料理はどれも美味。

前菜をつつきながら、これはもう、日本酒。剣菱の熱燗をオーダーし飲んでいると、刺身の盛り合わせもやってきた。

そして、またテンションが上がる。タコがいる……!肉厚に切られた弾力があり、噛めば噛むほど旨みが出てくるタコ。

さっそく、かぶりつく。肉厚なので口いっぱいに旨みとタコ汁が広がる。幸せ。しかも、素晴らしく日本酒と合うではないか。辛口で残り香が豊かな剣菱とのやみつきになるマリア―ジュだ。

刺身は、アジ、カツオ、いか、しめさば。どれもおいしい。しかも、ボリュームたっぷりで大満足。

熱燗をおかわりし、いよいよおでんがやってきた。

出汁のいい香りがふわり。まずはやっぱり大根から。厚さは数センチ以上の大きめの大根は、箸をいれると、一瞬ふわっとするくらい煮込まれている。はふはふしながら熱々をいただく。ほろほろとろける。優しい味わいで、これまたお酒がすすむすすむ。

他、じゃがいも、いか巻き、牛すじ、こんぶ、しらたき、などが入っていた。

どれも素材の味が十分に感じられて美味。ジャガイモは甘みがあっておどろいた。しらたきは細めで出汁がしっかり染みていた。

盛り合わせにはなかった、味が染みていてスモーキーさすら感じたたまごと、しらたきや鶏肉がつまったふくろ、そして大根も再びオーダーして、〆。お腹いっぱい。

店内は、黒電に、明るすぎない照明、年季の入った家具。畳の座敷があり、昭和一色!お客は年齢層も高めで、落ち着く雰囲気。デートにもいいんじゃないかな。

そして、煮こごり、タコ、大根、は個人的にオススメ。

 

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丸太ごうし

食べログ 丸太ごうし

 

牛ハラミ焼きとわさびの絡み合いに悶絶。逗子の老舗居酒屋「つく志」

逗子駅すぐ。昔ながらの居酒屋「つく志」へ

この頃よく、逗子海岸、葉山、一色海岸あたりをブラブラしていた。

隣の駅の鎌倉より人は少なく、もう少し田舎っぽい。海が近い。一色海岸が美しすぎる。逗子駅周辺には飲食店もわりと多く、食事やお酒もしっかり楽しめる。

逗子駅から徒歩2、3分の「つく志」に立ち寄ったのも夏が終わる頃。しっとりした一色海岸の景色を満喫した週末だった。

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見るからにほろ酔いのおじさんたちで賑わっていそうな佇まい。扉に近づいてみると、たくさんのお客さんの楽しそうな声が聞こえた。

「入ってみよう」

彼氏と意見が一致したので、迷わず扉を開ける。

カウンター席とテーブル席が並ぶ1階は満席らしく、2階へ案内される。座敷だ。2日間遊んだ締めくくりの食事。畳はじんわりうれしかった。

2階はおじさんたちの笑い声が絶えないけど、まぁ、これくらいのにぎやかさはご愛敬。

瓶ビールをオーダーして、メニューを眺める。

さんまの塩焼き、マグロ納豆、タコ刺し、アジフライ、しらすおろし、マグロぶつ。ダメだ。どれも魅力的……。でも、今日はどうしてもお米が食べたい。ほどほどにしなくてはお米が入らなくなってしまう。でもどれも美味しそうだ、どうしよう……と本気で悩む。本当は全部食べたい。

まずは、彼がお新香とちぐち串(喉の奥のお肉だそうです)を、わたしはタコ刺をチョイス。

タコはきゅっと身がしまっていて、味が濃い。ぬか漬けはちょうどよい塩かげん。ちぐちは、たぶんはじめて食べたがジューシーでびっくりした。

やっぱり、お酒を飲むのは和風の居酒屋が楽しいな。素朴なだけど美味しくて手頃なメニューが揃うこんなお店はどうかいつまでも残っていてほしいものだ。

お酒も進む中、今日忘れてはいけないのが、真っ白なごはん。そろそろオーダーしたくなってきたが、ここでまた何を頼むか迷う。ごはんのお供にふさわしいものを二人で真剣に相談。

さんまの塩焼きにもそそられたが、昨日さんま食べたじゃんと彼。煮つけであったが確かに食べたことを思い出した。

討論の末、選ばれたのは……アジフライだ。でもその前に、もう少しお酒を楽しもうとマグロブツ切を先にオーダー。

しばしビールと三崎で獲れたまぐろを満喫した。

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そしていよいよ、アジフライとごはんが登場。家庭的な料理ではあるが、一人暮らしということもあり、なかなか家では食べる機会がない、アジフライ。

待ち切れず一口かじると、サクサクのフライに閉じ込められた味がじゅわっと広がる。

おいしい。

一口、サクッとかぶりつく度に、アジフライをじっくり噛みしめたい気持ちとごはんとのマリアージュを楽しみたい気持ちの間でゆれうごく。アジフライだけ味わったり、ごはんと頬張ったり、途中からごはんを参入させたり、残っているマグロぶつとごはんを食べたり、すっかり夢中になって食べた。

あー美味しかった。

でも、これで終わりではないのだ。隣の席のおじさまたちが食べていた牛ハラミが気になって気になって仕方がなかったわたしは、彼にその旨を告げていた。

そして、お腹に余裕があったら食べようと2人で誓いを交わしていたのだ。

今回、最後にその「牛ハラミ焼き」の美味しさに悶絶。

肉汁じゅわっ!

心から頼んで良かったと思う。有名な焼き肉店よりおいしい、と彼。そして、お皿にあるからしを見てこう言った。

「わさびつけても美味しそうだよね」

そこで試しにマグロの残りのわさびをつけてみると、もうどう表現すればいいのかわからない、ちょっと投げやりになるくらい美味しいではないか。ほんのり甘味のあるタレと肉汁と、わさびが上手に混ざり合ってくれるのだ。

と、彼が、すかさず店員さんにわさびをもらう。

好きなだけわさびを付けて堪能した。

おじさんたちのテーブルを見て肉に目をつけたわたしに、なかなか目ざといね、と一言。褒められているような恥ずかしいような……。でも、美味しかったから何はともあれ大満足。ぜひまた足を運びたい店だ。

ちなみに、後日お店のホームページを見たところ、創業は昭和26年。昔ながらの味と三浦などの新鮮な食材が楽しめる店なのだ。

 

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つく志

食べログ つく志

 

創業以来のぬか床でつくられる「香の物」にしびれる。横浜・伊勢佐木町の釜飯や

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週末に足を運んだ、横浜・伊勢佐木町の釜飯屋「お可免(おかめ)」。 

途中、地元の人らしきおじいさんに道を尋ねると、「ああ、おかめね」といって、しゃきしゃきと道順を教えてくれた。このあたりでは有名らしい。

店の前に到着し、その佇まいを一目みるなり、納得。年季が入った佇まいは「ザ・老舗」。

いよいよドアを開けると、そこは……まるで『男はつらいよ』の寅さんがお酒飲んでそうな、昭和の日本だった。店内はテーブル席と座敷席が半々くらい。合計40席程度か、比較的広々している。

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座敷に通され、低めのテーブルにを目の前に座り、ほっとひと息、ついたところで「わー!」と半オープンキッチン(?)のスタイルに興味深々。

座敷席の壁の3分の2ほどの大きさで、厨房が見られるように開けている。

ちょっとしたライブ感、お店の人の顔がいつでも見られる安心感、日本映画の中の世界を覗いているようなわくわく感がある。

「元祖釜飯お可免(おかめ)」は昭和2年(1927年)創業とのこと。創業者である先代は当時は珍しい女性の料理人。彼女が試行錯誤の末、釜飯料理を考案して以来89年の間、その味は守られている。

ビールとお通しを味わいながら、迷った末、馬刺しとタコ刺しをオーダー。どちらもちゃーんと味がして、これは日本酒と合わせねばと、すっきり辛口のお酒を。

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彼氏が追加で、香の物を頼んだところ、これが大当たあたり!なんでも創業以来のぬかに継ぎ足してつくられているそうで、口に広がるその芳醇な香りを、嚙みしめるごとにドーパミン溢れまくり。おそらく、今まの人生の中でナンバーワンのぬか漬けだ。激しく日本人でよかったと思った瞬間だった。

そのあとは、穴子の釜飯で〆。ほんわかだしと穴子の旨味がたまらない。味噌汁付きだ。

お店はアットホームでくつろげる雰囲気。日本酒もたくさん揃っていたのでお酒好きにもおすすめ。

 

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「おひとりさま」でもくつろげそうな老舗うなぎ店、上野「伊豆栄」

 

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上野で入った「伊豆栄」は、江戸の中期創業の鰻割烹。不忍の池の目の前にある。現在の建物は昭和59年に建て替えられたものだそう。入店すると案内されたのは、なんと7階。巨大割烹だなぁ。

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7階まであるうえに客席はかなり広々としている。窓際からは不忍池が望める。天井には昭和っぽいシャンデリア。いや、全体的に昭和感が漂っているのだけど。

女性のウェイトレスさんは着物をお召しで、中にはいったい何年こちらでお勤めで……?と思うような年配とおぼしき方も。でも、そんな方々が、老舗の格を上げているようにも見える。

高級店らしくふっくらした上質なおしぼりで手を拭きながら、メニューを眺める。

鰻重の松、竹、梅の他、一品料理は、野菜煮、天ぷら、季節の野菜などなど……。そしてコース料理もあり、「鰻割烹」というだけあって、品数豊富だ。お酒も、ビール、冷酒、焼酎のほかワイン、ウィスキーとひととおり揃っていた。

とりあえずビールと季節の野菜の盛り合わせをオーダーする。盛合せは、フルーツトマトやエシャロット、とうもろこし、谷中生姜、里芋、きゅうりなどが美しく皿に並べられていた。

恋人と昼から散々飲んでいた休日の疲れを癒すべく、美しい野菜とビールを目の前に(結局飲んでる)ゆったりした時間を過ごす。

それにしても、鰻屋といえば、少しかしこまった雰囲気か、お重に集中して食べたらさっと帰なければいけない、そんなイメージだけど、ここはまるで読書でもできそうな雰囲気だ。

時刻は、20時頃。夕食どきともいえるこの時間にもかかわらず女性のひとり客がチラホラ。店が広いので、ひとり客でも4人がけテーブルでくつろげる。

いいな、うなぎおひとりさま。

私もいつかやりたい。

そんなことを考え、恋人そっちのけでうな重に夢中になってしまった。

お酒を飲んだ一日の〆にもやさしく、さらっと食べられてしまう鰻だ。

香ばしく、ほんわりして、しつこくない。

あとで知ったのですが、伊豆栄の鰻はタレに砂糖を一切使用していないのだとか。

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鰻が美味しいのはもちろん、老舗らしい優雅さと昭和っぽさが入り混じった空気がとても気い入った。いつかひとりで来てみたいな。

 

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