江戸グルメと酒と旅の話

旅行ライターやってます。昼飲み、ご当地グルメ、江戸グルメ・老舗、神社仏閣、旅の記録などをつづっています。

まったりお酒が飲める、四谷三丁目の老舗トンカツ屋

今週末はとある店にカツ丼を食べに行きたいという彼氏からのメールに、わたしは、悩んでいた。

カツ丼……。

ぜんぜん惹かれない。

わたしは思う。たぶん世の中の9割の女性はカツ丼という食べものに興味はないじゃないかと。

同僚でも友達でも、カツ丼食べに行こうとか、カツ丼を食べたいとかまわりの女性から聞いたことないし、メニューに「カツ丼」の文字があったとしても、それをチョイスしている女子をわたしはみたことがない。「カツ丼」の単語を女子からほぼ聞いたことはなく、女子にとって「カツ丼」という食べ物への興味は著しく低い。

だいたい、女性にとって、丼もの、ってだけで、ごはんが多い、かき込んで食べなきゃいけないイメージで落ち着かないし、ちょっとずついろいろ食べたい欲が満たされない、などの理由で、忙しい昼食などならまだしも、夕食としては若干マイナス。

そして、トンカツでさえ、そのカロリーやボリュームに食べるのをはばかられる。それなのに、カツ丼は、カツが丼ごはんの上にのって、さらに卵やら甘い出汁やらが加わるのだ……、考えただけで卒倒しそう、というのが正直なところ。

つまり、ボリュームがありすぎて食べきれない、こってり味が濃くて重い、ほぼ1日分のカロリーを丼ぶり一杯で摂取することになることに対しての不安感、ゆっくり食事できなさそう、などの理由により、カツ丼は多くの女子の脳みそにその存在をほとんど認知されていないのだ(と思う)。

唯一わたしがカツ丼を食べるときといえば、母の手作りのカツ丼と、スーパーで売っているミニサイズのカツ丼のみで、家でゆっくりと、食べたい量だけ食べることができるという安心感のもとでしか、わたしはカツ丼を食べたことがない。

しかも、土曜の夜はゆっくりお酒を飲みたいことあり、どんぶりものだなんて……としぶっていた。が、店にはお酒やつまみもあるし、トンカツもあるよ、ということだったので、渋々了解し、足を運ぶことになったのが、四谷三丁目にある「鈴新」。創業1958年のトンカツ屋だ。

彼がテレビで見て行きたいと興味をもったとのことだったが、メディアにはよくとり上げられている店のようだ。 

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店に着くと、外観は、こぎれいな居酒屋のような趣で、ちゃっと食べてちゃっと出なきゃ、みたいな丼ぶり屋さんのイメージはなく、一安心。ビルの上には、店主のお顔とおぼしき看板が個性を放っており、店への好奇心を駆り立てられた。

店内は、コの字型のカウンター席のみでちょっとした小料理屋のようだ。木のぬくもりがあるあたたかみのある雰囲気。あれっ!?結構いい感じかも。

厨房の前にカンターがあり、中がよく見渡せるようになっている。厨房では男性が鍋を握っており、香ばしいいい匂いが立ち込めている。

正面にはきれいに重ねられた食器類が並んでいる。店では、看板のお顔だと一目でわかる大将と、その奥さんが接客してくれる。調理をしているのは若い男性だった。息子さんなのかしら。

お客は親子3人組。ひと席あけて彼らの横に腰をかけた。あれれ、落ち着くぞ……。お酒も、ビール、日本酒、焼酎がそろっていて、肴も種類は多くないけど、ママカリの酢漬け、とか、トマトのフライとか、真いかの丸干しなど魅力的。

さっそく瓶ビールで乾杯。わたしは平日はほとんど飲まないので、この土曜日の乾杯のビールのおいしいことおいしいこと。ふー。幸せ。ほっとする。お通しは厚揚げの煮物。やさしい味わいで、カツ丼もおいしそうだと思った。着々とこの店が好きになっていく。

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土曜ということもあり、お客はひっきりなしにやってくるものの、満席にまではならず。ゆっくりお酒を飲めるのがうれしい。ビールをもう1本、そしてママカリの酢漬けをオーダー。うん、ママカリ、シンプルな味わいだけど、身がきゅっと詰まっていておいしい。

そして、この後、ビールから熱燗へチェンジ。厨房からチロリで燗をする様子が見えて、ちょっとうれしかった。お酒が楽しめるトンカツ屋さん、いい。そして、同時にお願いした真いかの丸干しにしびれた。旨みが凝縮されていてワタもおいしく、酒飲みに嫌いな人はいないでしょう、という味わいだ。熱燗(久保田百寿)とおいしくいただけたのは言うまでもない。

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 このあと焼酎を飲みながら、何を食べようか、迷った。が、彼氏は迷わず、カツ丼ということでわたしは、ヒレカツをいただくことに。え?ここに来てカツ丼じゃないの?と思われそうだけど、まだお酒が飲みたかったのだ、あと、カツ丼は彼氏に一口もらおう、という魂胆で、ヒレカツ定食に決意を固める。

ちなみに、「鈴新」ではごはんの量を、普通、ちょっと少な目、半分、かなり少な目、ほんのちょっと、と選べるようになっていてこれもポイントが高かった。お酒を楽しんだことだし、この日は半分でお願いした。

店内は、入れ替わり立ち代わりお客がやってくる。夫婦、男性の一人客、女性の一人客も。落ち着いた雰囲気で一人でも入りやすい店だ。お酒を飲んでる人はあまりいなかったけど、平日は会社帰りの人たちが仕事後の一杯を楽しんでいるのではないだろうか。

ヒレカツ定食は文句なしのおいしさだった。やわらかい歯ざわり、じゅわっと広がる肉汁、お肉に弾力もあって、楽しく食べられる。衣は全然しつこくない。つけあわせの漬物ももおいしいし、豚汁は、すごくあっさりしていてびっくりしたが、これも美味しい。

ちなみに、「鈴新」にはカツ丼三兄弟と名づけられた3つのカツ丼がある。通常のカツ丼「煮カツ丼」、ごはんにカツをのせ、卵でとじた玉ねぎを後載せする「かけかつ丼」、ごはん、きゃべつの上にソースカツ、そして大根おろしを載せた「そうすかつ重」だ。

彼が頼んだ「かけかつ丼」がやってきた。カツ丼はどんぶりからカツがはみ出ていて、気分が高まること必至。蓋をあけるとほやほやのカツと卵が。

う、おいしそう、次来たらこれ食べる、と心の中でつぶやき、彼に一口もらった。

ひと口食べると、あっさりやさしい味のカツ丼におどろく……。お肉はさっくり感が残っており、とんかつ自体を堪能することもできる。

ボリュームはそこそこあるが、厚すぎず薄すぎず。卵とじやごはんとのハーモニーを安心して楽しめる厚さ。どんぶりもごはんの量を選べるし、ボリューム命なカツ丼じゃないのが好印象。これなら女性でも無理せず完食できそうだし、店の居心地も抜群。

ああ、また来たい。またここでお酒を楽しみたい。そして、お酒と一緒に今まで興味のなかった、カツ丼を心ゆくまで堪能してみたい。ついでに言うと、三兄弟を制覇してみたい。カツ丼にこんなに興味が沸くなんて。痩せたいおなごにとっては禁断の、パンドラの箱を開けてしまったかもしれない。

 

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鈴新

営業時間:11:30~13:30/17:00~20:30(L.O.20:00)
定休日:日曜日、祝日
アクセス:東京メトロ丸ノ内線四谷三丁目駅徒歩4分、都営地下鉄新宿線曙橋駅徒歩6分
住所:東京都新宿区荒木町10-28 十番館ビル1F

Google マップ

 

 

ごはん中に「ちょっと太り過ぎかな」という、彼氏のセリフに動揺した話

彼氏とごはんを食べていたときのこと。

「あのー、ちょっと太り過ぎかな、うん」

彼が急に強い口調で言いだして、ドキッとした。え、いつも、お腹のお肉をつまんだり、ポンポンしたりして楽しんで(?)いるし、太っていることをネタにしてからかってくるのに、どうしたんだろう⁉⁉ なんて軽くパニックを起こしていたらなんのことはない、一緒に食べている鰻のことだった。

柔らかくて、ボリュームたっぷりで、ふわふわの鰻がのったお重。まずくはないのだが、なんとなく、鰻じたいの味はぼんやりしている印象だった。とはいえ、足を運んだのは有名店であり、鰻のキープは必須で、席も1時間半以上待ったほどの盛況ぶりのお店。わたしの舌が有名店のおいしさについていけていないのか?と心の片隅で感じながら、食べていところの、彼の発言だった。

好みの問題もあるのかもしれないけど、やわらかければいいってもんでもないし、なんか締まりがないよな。あんまり太らせてもやっぱだめなんだよ、とかそんなことをぼやいていた彼の前で、わたしは鰻と自分を勘違いしてしまったのがおかしくてニヤニヤしていた。

何をニヤニヤしているのか聞かれたので、理由を説明すると、笑いながら「動揺した?」と彼。「うん動揺した」と答えるとすかさず「だいたい"ちょっと"じゃないし」と笑っていた。

鰻のお肉に対しては納得がいかないようだったけど、わたしのお肉に対しては寛大な彼のおかげで、おいしいものを楽しく食べられるんだなぁと密かに思った出来事だった。

 

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人混み苦手だけど花火が見たい人におすすめの穴場スポット ~横浜~

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先週末、打ち上げ花火を見た。

 

「久しぶりに花火大会に行った!」と思っていたが、久しぶりというより、もしかして、わざわざ花火大会に足を運んだのは初めてだったかもしれない。というのも、最後に打ち上げ花火を見に行ったのはいつだったか、まったく思い出せない。

 

ドライブをしていたときに、たまたま遠くで打ち上げられている花火を見た、とか、職場の周辺で花火大会が開催されていて帰りに見た、とかそういう記憶はあるのだが、花火大会に行った記憶がぜんぜんない。

 

子どもの頃、近所の遊園地の花火を自宅のベランダから見ていた記憶だけだ。

 

それでも、とにかくわたしは人混みがキライなので、花火大会に行きたいだなんて願望は沸き起こることはなく、毎年夏を過ごしていた。 

 

花火には興味はなかったが、この夏どうしてもやりたいことが、自分で浴衣を着ることだった。去年、彼氏からプレゼントをしてもらって、お店で着付けをしてもらいそのまま1日着ていたものの自分で着る機会はなく(というか着付けできなかったので)、今年は練習して自分で着るぞ!と思っていたのだ。

 

1度練習し、なんとか着れたので、あと1、2回練習したらもう少し美しく着られるかなと、浴衣デートを計画。そこで、浴衣を着てどこに行くか?悩んだ末に足を運んだのが、海が見える横浜のテーマパーク「八景島シーパラダイス」だった。花火大会じゃないじゃないか!と言われそうなんだけど、ここでは「花火シンフォニア」と題したイベントを開催しており、足を運んでみたら、想像以上に快適で花火も美しく、ここって穴場なんじゃ……、と思ったしだいだ。

 

なにがいいって、とにかく、ぜんぜん混んでない。観に行った日は、天気がイマイチだったせいもあるけど、それにしたって、行きも帰りも最寄り駅はスカスカ。人混みストレスはほぼないに等しかった。(大丈夫か?シーパラ?)

 

そして、内容も申し分なかった。有名な花火大会に足を運んだことはなく、偉そうなことはいえないし、久しぶりに打ち上げ花火を見たせいもあるかもしれないけど、一発目から「えっ!花火ってこんなに綺麗だったっけ?こんなに感動するものだったっけ!?」と、その美しさにすっかり心を奪われた。

 

ヒュー、パンッ……という音と同時に、海の上に打ちあがる輝きの大きいこと大きいこと。打ちあがった花火が、キラキラと散る様子にも目が釘付けだった。

 

ホワイトベリーの「花火」などがBGMに流れたりして、ベタすぎるんだけど、ロマンティックな景色にはベタな音楽はしっくりくるもんだな。ちゃんと花火演出するのに一役かっていて、あまりの美しさに、うるうるしちゃったもんな。時間は15分間。ただ、実際には20分弱やっていたような。

 

予約したのは、シーパラダイスのワンデーパスとバーベキュー付きの観覧席だったので、昼はぶらぶら水族館やアトラクションを楽しみ、花火はビール片手に観覧。HPを見ると、純粋に花火だけ楽しめる観覧席もあるし、ほかにも、展望台からの観覧席なども。観覧席は予約が必要だけど、シーパラじたいは、入場料無料なので、場所にこだわらなければ無料で観覧もできる。2017年は、7/15・16・22・29、8/5、11~19の毎週土曜に開催中。

 

お盆とかはもう少し混むのかなー。

 

人混みはヤダけど花火が見たいという人にはおすすめ。

 

www.seaparadise.co.jp

 

 

 

旧東海道沿いの老舗「立会川 吉田屋」で悠々と泳ぐ鯉を眺めながら蕎麦前

創業160年の老舗「立会川 吉田屋」へ

先週末、昼酒を楽しみに老舗の蕎麦「立会川 吉田屋」へ足を運んだ。

実はもう1件、北品川にある「しながわ翁」も気になっていたのだけど、日曜日はあいにくの定休日だったため、このたびは、京急立会川駅へ。

立会川に着くと駅前にあるものといえばこじんまりとした商店街だけ。数分歩き、住宅街の真っ只中に、吉田屋はあった。店は旧東海道沿いにあり、かつて旅人たちが往来していたのだなぁと思う。

ちなみに、立会川にはかつて土佐藩の屋敷があったとのことで、駅から2、3分の場所には坂本龍馬像が建っている。小さな駅だが、意外に歴史の面影が残っている場所なのかもしれない。

創業160年以上の歴史をもつ吉田屋もそのひとつだ。期待とドキドキを胸に秘め、扉をあけると、純和風で清潔感がある落ち着いた雰囲気だった。ゆっくり料理を堪能できそうだ1階はテーブル席と、畳の部屋がある。また、奥には離れの個室もあり、鯉が泳ぐ姿と小さな庭園を望みながら食事ができる。

テーブル席へ案内され、まずはビールで乾杯!

焼き鳥、いたわさ、卵焼き、天ぷらetc……。蕎麦屋でお馴染みの一品料理も多くそろっている。蕎麦会席とうたってだけあって、高級店といえる値段だ。

まず選んだのは蕎麦味噌と、季節の料理の中からハモのたたき。ここの蕎麦味噌ちょっと珍しい。今まで食べたことがないピリ辛味だ。甘さとしょっぱさのバランスがちょうどよく、そこにおそらく山椒入りの七味の辛味がアクセントになっている。自分的には、蕎麦味噌といえば日本酒が必要不可欠なのだが、ビールにもすごく合い、新鮮だ。

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ハモのたたきは、上品な味わいで、熱燗とともに。ふわふわとした食感も日本酒の口当たりにぴったりだ。

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続いて頼んだ焼のりは、口にするたびにパリっといい音がして、磯の香が心地よい。専用の木箱に入っているのだが、なんと下に炭があつらえてあり、ほんのりあたたかく、よりパリっとした食感で楽しむことができるのだ。そして見た目も味わい深くてすてき。

料理をともに、熱燗を2人で2合いただいた後は、冷酒に切り替えた。季節のおすすめの日本酒3つの中から、ひとつづつ選んだ。

その後は、季節の天ぷら盛り合わせもお願いし、夏野菜とはもの天ぷらを賞味。みょうが、なす、ピーマンなど、どれもおいしかったけど、とうもろこしと枝豆のかき揚げは、生まれて初めてたべた種類の天ぷら。さわやかなとうもろこしの香りと甘みとほくほくの枝豆のコンビは絶品だった。少し甘めの天つゆともとてもよく合っていた。

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〆のお蕎麦は、伝統の十割蕎麦をいただいた。せいろをいただくと、コシがある太めの麺で、かめばかむほど蕎麦の香りがひろがる。噛むのが楽しい蕎麦だと思った。十割そばにありがちなポロポロくずれてしまうということもなかった。

蕎麦本来の味やコシを楽しむには冷たい蕎麦をチョイスするほうがいいかもしれない。

ちなみ、テーブル席に座ったわたしたちであったが、実は途中から、和室で、悠々と泳ぐ鯉をながめながら、お酒と料理を堪能していた。

池が見られる個室はどのように利用するのか店員さんに伺ったところ「静かなところで食事されたいですか?」と。店内は十分落ち着いた雰囲気だったが、せっかくなので、鯉とか池とか見られたらいいなと話をしたところ、個室は予約が必要だが、ちょうどお客さんが帰ったばかりの、和室の窓際の席を、すぐに片付けるのでどうぞうつってくださいとお気遣いいただいたのだ。

やさしい~ありがたい。

ということでお言葉に甘えて移動。特等席で優雅なひとときを過ごすことができた。

会席料理を提供する老舗ということで、ちょっぴり値は張るものの、料理もおいしく、雰囲気もよく、ホスピタリティのある接客を考えれば、決して高いは思わず、純粋に来てよかったなぁと思った。

気持ちよく、昼から蕎麦前を満喫し、店を後にした。

 

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[立会川 吉田屋]
定休日:火曜、月に一度連休あり
営業時間:月・水~金11:00~14:00、17:00~20:30(L.O)、土11:00~20:30(L.O)、日・祝11:00~20:00(L.O)
住所:品川区東大井2-15-13
アクセス:京急線 立会川駅から徒歩約5分

Google マップ

箱根旅行①蕎麦屋「はつ花」でランチ&箱根関所でタイムスリップ

約半年ぶりの箱根旅

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1年半ほど前に、何年かぶりに箱根湯本駅に降りたったときのこと。それまではいつも車で連れてきてもらっていたので、ひとり電車で来たことがまずとても新鮮だった。

それから、山が駅の間近にあることにとても驚き、自然のあたたかさと雄大さを感じて、「箱根って、こんなにすてきだったっけ?」と、ちょっとじーんとしてしまった。

その後、たまたま3か月ごとに足を運ぶ機会があって、気がつけば、数か月箱根に行かないと山に囲まれた清々しい空気が恋しくて「ああ、箱根に行きたい」と溜息がてらつぶやくように。

そんな風に恋しさが募り、このたび数か月ぶりに足を運んだ箱根。

山が見たい!蕎麦が食べたい!湖畔でたそがれたい!関所にに行きたい!温泉に浸かりたい!たくさんの願望を胸に秘め、いざ一泊二日、箱根の旅へ。

「はつ花」で蕎麦屋

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JRと朱色のボディがチャーミングな箱根登山鉄道を乗り継ぎ、半年ぶりの箱根湯本駅へ到着。最初に向かったのは、箱根の老舗蕎麦屋「はつ花」。

こちらは水を使わず、そば粉、卵、自然薯、少しの小麦粉で作られている手打ち蕎麦が特徴の蕎麦屋だ。

『箱根人の箱根案内』という箱根出身の山口由美さん筆の書籍で知り、これはぜひ行きたいと箱根湯本につくなり、まずは腹ごしらえに向かった。

店舗は箱根湯本から徒歩数分。これぞ老舗、という古めかしい外観の建物が早川沿いに佇んでいる。日本のガイドブックにも載っているし、訪日観光客もいたので海外ガイドでも紹介されているのだろう。じりじりと暑さに耐えながら待つこと約20分ほどで、入店することができた。

案内されたのは木のぬくもりを感じる店内1階の窓際にあるカウンター席だ。外の緑と早川を望むことができ、なんとも涼しげな景色を眺めながらビールで喉を潤す。これぞ、旅の醍醐味!とテンションは上がり、これだけでもとりあえず足を運んだ甲斐がはあったと思える。

酒の肴は、まずは蕎麦味噌とむかごをオーダー。ビールを開けたら、日本酒を熱燗で、いたわさも食す。熱燗と蕎麦味噌の組み合わせはやっぱり間違いない、と、ほっとくつろいだところで、お蕎麦で〆。店舗おすすめのとろろそばをささっと平らげました。

ただ、お蕎麦じたいは、汁も蕎麦もあっさりしすぎていて、もう少し″蕎麦感”がほしいというのが正直なところ。麺もコシとは無縁、なんとなくふわふわしている感じ。

江戸前な蕎麦に慣れているためか、自分の口にはあまり合わないかもというのが正直な感想だ。

普段、蕎麦屋でカレー南蛮なんて食べないのだけど、隣の席で、台湾人か中国人がはふはふしながらカレー南蛮をすすっているのを見て、この麺ならカレー南蛮のほうがおいしいかも……とかなり気になってしまった。

ロケーションはよいので、蕎麦にこだわりなどない人にはよいかもしれない。

 「関所」で江戸時代へタイムスリップ気分

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次の目的地は「箱根関所」。

箱根湯本から箱根登山バス元箱根港へと向かう。はつ花で飲んだ日本酒のおかげで、気持ち良くうとうと。30分ほど揺られ到着。もう少しで目的の停留所を乗り過ごすところだった。

「箱根関所」という停留所があるが、まずは荷物を置きに今夜宿泊する「箱根ホテル」へ向かってからの出発。といっても、ホテルから関所までは徒歩数分の近さ!ホテルを出てお散歩気分でぷらぷら歩くとすぐに入り口が見えた。すぐそばには雄大芦ノ湖が広がっている。

箱根関所は、江戸時代の始め頃から、江戸から出ようとする大名の妻「出女」や、江戸に武器を持ち込まれる「入り鉄砲」などを主に、人の往来を取り締まってきたが、明治2(1869)年に廃止。その後解体される。現在見学できるのは2007年に復元された意外と新しい建物だ。140年以上の時を経て、平成になった頃になぜ復元されたのか?と疑問に思っていたが、1983年に関所解体修理の詳細な報告書が発見され、建物や構造物の全貌が明らかになったのがっきっかけのようだ。

その後に、資料の分析や、発掘調査を行い、2007年に完成したというわけ。新しい建物とはいえ、古民家などと比べても見劣りせず、かなり忠実に再現されているようで、ちょっとしたタイムスリップ気分を味わえる。

旅人の通行を取り締まる大番所・上番休息所という関所のメインの建物にはグレーの人形たちが当時の人々にかわって鎮座している。史実と異なった展示をさけるためにシルエット展示をしているそうだが、それでも想像以上に広々した畳の空間に彼らがいることで、江戸時代と、関所の存在をよりリアルに感じることができた。

芦ノ湖や街道沿いを見張っていたという高台の「遠見番所」は、芦ノ湖を一望できる絶景スポット。また、甘酒やお団子を味わえる休息所では、芦ノ湖を眺めながら一服できるのがうれしい。

芦ノ湖雄大な山々の景色は江戸の頃から変わらないんだろうなぁ、と思いながら、休憩所にておばあちゃんのように梅昆布茶でしばし一服。 

箱根のハイキングコース「箱根旧街道

ただ、ここに来てちょっと心残りだったことが、箱根旧街道を散策できなかったこと。箱根旧街道とは、江戸から京都を結ぶ大動脈東海道の中の、小田原宿から三島宿の間の32kmのこと。その旧箱根街道の、箱根湯本、畑宿、甘酒茶屋元箱根港、関所のある元箱根までが箱根を代表するハイキングコースになっているのだ。石畳や並木道もあり、自然を満喫したい旅人にぴったり。

甘酒茶屋元箱根港あたりを少しぶらぶらできたらいいな、と思っていたのだが、ここ数日夏バテ気味で体調に不安を感じており、この日も気温が高く、このたびは関所見学のみに。

ちなみに、バス停名にもなっている「甘酒茶屋」は、なんと400年以上続くお茶屋さん!道中に当時の茶屋が残っているなんて、江戸時代の旅人になった気分を味わえる絶好の箱根の楽しみ方じゃないか。

ただし、箱根湯本から歩くと4時間半もの道のり!しかも、箱根旧街道は勾配が多い難所として知られていたそうで、なかなかハードなコースになるだろう。でも、一度チャレンジして弥次さん喜多さん気分を味わってみたい。次回訪れたときのお楽しみとしてとっておくことにしよう。

続く↓

kamakura-enoshima.hatenablog.jp

 

箱根旅③遊覧船&箱根ロープウェイで自然を満喫。最後は宮ノ下の穴場日帰り温泉へ

何年かぶりの遊覧船

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腹ごしらえをした後は、大涌谷へ!元箱根港からは、「箱根海賊船」で桃源台へ向かい、ロープウェイで大涌谷へ向かう。それにしても……、海賊船に乗るなんて……中学校の林間学校以来。

そんなに期待していなかったとはいえ、船ってやっぱり、特別な乗り物なのか、すごく気持ちがいいし、大勢の人がいる観光用でさえちょっぴり優雅な気分になれるし、陸地では体験できない芦ノ湖と周辺の大自然の風景を大いに楽しむことができた。

大涌谷」で自然の雄大さを満喫

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大涌谷についてまず思う。かっこいいなー!ごつごついした岩山灰色の岩場からもくもくとのぼる煙、それ以外は山か空だけという潔い景色の雄大なこと。

散策できるのをとても楽しみにしていたのだが、訪れた日は、以前の火山活動の影響か、ほとんどが通行止め。ロープウェイ周辺からの景色と、名物の黒い湯で卵をを味わうにとどまり、ちょっと残念だった。

それでも、迫力ある岩々とそこから湧き上がる煙を眺め、自然から雄大なパワーをもらえた。次回訪れた際は、ゴツゴツした岩々をぜひ上りたいものだ。

箱根の山に囲まれて気持ちいい!宮の下の温泉「てのゆ」の露天風呂

箱根といえば、温泉。そして、せっかく温泉地に足を運んだからには、源泉掛け流しの湯を堪能したい。

向かったのは、宮ノ下にある「てのゆ」。最初は以前に訪れた「天山治癒」へ行こうとしたのだが、箱根湯本に戻りそこからバスで移動しなくてはいけないので、急遽、帰り道の箱根登山鉄道「宮ノ下」駅にある「てのゆ」に行くことにした。

「てのゆ」までは宮ノ下駅の改札を出て左方向へ歩くと大通りに出るので、そこをひたすら左へ歩く。途中、有名な「富士屋ホテル」やおしゃれなスイーツのお店などがあり、眺めながらさくさく約15分ほど歩くと見えてくる。ファーストインプレッションは、「なんか、山の中に埋もれてる?」という感じ。

館内に入ると、清潔感はあるものの普通のスーパー銭湯かな、と思ったのだが、とても居心地がよかった。山の中に埋もれてると感じただけあり、露天風呂や食事処からの眺めがすごくいい!

湯は露天風呂と内湯があり、どちらもまずまずの広さ。やっぱり露天風呂を堪能したくて、内湯にはつからずに、露天風呂へ。外へ出ると、そこはどこもかしこも緑!山に囲まれたこのロケーション、箱根いるんだわたしは、と思いながら湯につかることができて、心地よい。湯の温度が暑すぎないこともあり、気がついたら30分たっていた。

もっとつかっていたかったが、朝もホテルでつかったことだし、これから帰路につくことだし、後ろ髪をひかれる思いで湯を出る。ちなみに露天風呂はすべて源泉掛け流し!温泉でばっちりパワーチャージできました。

湯上り後は休憩所でひと眠り。畳の広間が3つもあるので、すいていて心おきなくゴロゴロすることができた。その後は、食事処で乾杯!っていうか、われながら飲んでばかりだな……。

それにしても、週末なので混雑を覚悟で足を運んだのだけど、意外にもすいていてのんびりできたことに感激。休憩室なんてほぼ貸切状態だったし……。駅から歩くし、アクセス抜群とはいえないが、そのため湯本周辺の温泉よりすいてるんだろうか。ここ結構穴場なのかもしれない。タオルのレンタルなど込みで1300円と料金がリーズナブルなのもうれしい。

すっかり温泉を満喫したところで、旅の終わりも近づいてきた。近くの「自然薯の森 山薬(やまぐすり)」へ。自然薯を使ったヘルシーな料理で〆。帰路についた。

箱根天然温泉 『てのゆ』:神奈川県足柄下郡箱根町底倉555

わたしが感じる箱根の魅力

蕎麦、芦ノ湖、関所、山、お酒、ワカサギ、大涌谷、温泉。やりたいことを存分に楽しんだ箱根一泊二日の旅。

夏バテ気味で不調を感じていたにも関わらず、この旅行後、気分も体調もよく、自然の中でエネルギーチャージできたんだろうな、と感じた。箱根がある神奈川県に在住しているとはいえ、仕事では都内まで通っているし、もう少しこまめに自然にふれる旅へでかけたいものだ。

山、四季折々の花木、芦ノ湖、温泉と、など魅力がギュッと凝縮されている箱根。美術館や観光施設も多いが、今回は自然を存分に眺めて、温泉に癒されて、のびのびと羽を伸ばせた旅だった。

 

箱根旅②元箱根の居酒屋「たつみ苑」へ&ランチは箱根の当地グルメ「ワカサギ」を

お酒を飲みたいが店がない!? 唯一の居酒屋へ

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旅といえばグルメ。だが、旅先で呑みどころをみつけるのは、場所によってはなかなか難航する。繁華街などがある旅先でば別だが、それ以外の観光地の店はけっこう閉店時間も早いもの。それでも、旅情を感じる呑み屋に行きたいがために、あえて素泊まりを選ぶことも多く、今回もそうだった。

ところが、箱根の中でも、元箱根や箱根町あたりは、特に店じまいが早い、というか、ほとんどランチしか営業していない店ばかりだった。

1件見つかったのは、「たつみ苑」という食事処。観光案内冊子にはなんと夜中の1時までやっているという。そんな店はここ以外にはなく、必然的に足を運ぶことに。ただし、案内冊子には、「ランチは湯豆腐をはじめとうふ料理を中心としたメニュー」とあるだけ。

事前情報を得ようにも、食べログにもでてこない!ググってみると、個人ブログで、店名を発見したが、焼き肉を食べた旨の記載があり、湯豆腐と焼き肉??といったいどのような店なのか想像ができないまま向かった。

それにしても、ホテルを出ると、昼間の暑さとはうって変わって、肌寒いくらいの温度にびっくりする。避暑地である箱根だが、芦ノ湖周辺はさらに涼しいのだろう。

横浜や東京は、ちょうど気温がグッと上がり、ひどくじめじめしていた頃だったので、ものすごく心地が良い。自然に囲まれた土地で過ごす幸せな時間だ……。お散歩気分で店へ向かった。

店が見えるとまず目に入ったのは「ラーメン」ののぼり。湯豆腐と焼き肉とラーメン!?とますます混乱するも、お腹も空いてきた頃だし、とにかく中へ。

店内はこざっぱりとした印象だった。店の主人らしき女性と若いアルバイトの女のコ(のちにママのお孫さんと知る)のみ。先客は、初老のご夫婦と、女性2人組。座敷に案内され、まずはビールで乾杯する。

さっそくメニュー見てみると、おつまみ、焼き鳥、炒めものなどのおかず系、鍋、焼き肉、クッパ、ラーメン、となんでもござれ!

日中の暑さを乗り越えた末のビールが体に染みわたる。食事は枝豆と焼きなすをオーダー。これが、どちらもすごくおいしかった。枝豆は冷凍じゃなくて枝付き。焼きなすはボリュームたっぷりでジューシー。野菜の旨みと炭で焼いているらしき香ばしさが相まって、美味。その後は、牛タンとロースとチキンの焼き肉を堪能し、サラダとクッパで〆。どれもおいしくて満足!

元箱根港周辺で飲み屋をお探しの方はぜひ、といいたいところだが、ふつうは皆宿で食事をとるのかな……。あ、食事後にしっとり飲みたい、なんて方にもいいんじゃないかな。

・たつみ苑:神奈川県足柄下郡箱根町箱根187

バルコニーで乾杯!芦ノ湖の景色を堪能

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今回泊まるのは「箱根ホテル」。このホテル、部屋から芦ノ湖が見渡せるのが最高だった。全室かはわからないが、HPを見たところ、ほとんどの部屋から眺めることができるようだ。

「ジュニアスイート」ということもあり、天井も高くて、すっごくラグジュアリーな雰囲気。バルコニー付きで、ここで朝から爽やかに(?)乾杯!朝ごはんは買いそびれ、食べそびれたたため、売店で入手した塩辛せんべいをつまみに、ビールとともに芦ノ湖の景色を大満喫!

また、ホテルには芦ノ湖や周辺の景色を楽しめる温泉が付いている。2種類の浴場があり男女入れ替え制。わたしはが朝入った「大観の湯」は加水と加温をしているものの、循環なしのかけ流し、というのもうれしい。

雰囲気もよく、過剰なサービスがないのも居心地がよくて、ぜひまた泊まりたいなぁと思えるホテルだった。

箱根ホテル:神奈川県足柄下郡箱根町箱根65

数少ない箱根グルメ!? 芦ノ湖で獲れた「ワカサギ」の天ぷら

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箱根を旅するにあたりちょっと残念なのが、「箱根のグルメは?」と聞かれてコレ!という代表的なものがほとんどないところだ。

漠然と、蕎麦や海の幸や山の幸なんて印象はあるんだけどね。でも、それらも特別に名物があるわけでもない。

そんな中、ランチのお店を物色していて、ああ、そうか、と思ったのが、「ワカサギ」だった。芦ノ湖周辺では、ワカサギの料理を提供する店が少なくないようで、2日目のランチは、芦ノ湖のワカサギやニジマスの料理に舌鼓すべく「ほん陣」へ。

昭和レトロな店内で、やっぱり、ビールを飲みながら、メニューを眺める。ワカサギの天ぷら、フライ、ニジマスのソテーやフライ……。迷う~。どれもおいしそう。結局、2人でワカサギの天ぷらとニジマスのフライの定食を頼むことに。

ニジマスのフライはカリッとしたなかに、優しい白身のお魚の味が。ワカサギの天ぷらはおつゆもついてきたけど、お塩でいただくのが断然おいしかった。ビールにもあうし、しばし、旅先でのランチを楽しんだ。

蒲田を代表する老舗大衆酒場「鳥万」で、安さとメニューの多さに驚愕

初の蒲田散策。老舗の「鳥万」へ

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先週末は、蒲田を散策することになった。

蒲田といえば、まだ、行ったことはないのだけど、赤提灯系の居酒屋がひしめくイメージ大。どんな酒場に出会えるのだろうと2、3日前からワクワクしていた。

JR蒲田駅に着くとまず「バーボン通り」なる通りを目指し、西口へと向かう。高架下の酒場ってやつだ。駅から徒歩1、2分で到着すると、「バーボン通り」の看板がレトロでかわいくてキュンとした。妖艶さがありどこか垢抜けない雰囲気が、とてもいい。通りの両側には飲み屋さんがひしめいている。しばし散策がてら店を探すことに。

個人経営っぽい小さい店が多い。立ち飲み屋、焼き鳥屋、うなぎ屋、バル、バー……。チェーン店はあまり見かけない。ただ、気になる店や事前にチェックしていた店は、満席だったり、閉まっていたりで入れず。

気になっていた老舗大衆酒場の「鳥万」へ向かうことにした。バーボン通りから徒歩数分で到着だ。 

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(看板の「アサヒビール」のフォントがツボ)

 こじんまりとした店を想像していたので、着くなり、まず、5階建てということに驚いた。しばし待ったのち「2階へどうぞ」と受付の女性。というか、一歩足を入れて見ると、ある程度の広さはあるものの、人がぎーっしり。壁には、ザ居酒屋!みたいな短冊メニューがぎーっしり!個人的には、昭和も大正も明治も通りこして、江戸時代っぽく感じた。なぜだろう……。縦書きメニューだから?外のちょうちん?人口密度の高さ?

ん?もしかして……店がボロいせい?

老舗の店に対して、わたしも味わい深いとか、昭和っぽいとか、懐かしいとか、歴史あるとか、せいぜい、古い、とか表現するものだけれど、失礼ながらこの店は「ボロい」という表現がとてもしっくりくる。

それは1階だけでなく、まず、ぎしぎしする階段上りながらこんなに上に行って大丈夫か?みたいな気分になった。地震とか、台風よく平気だったなぁとも思う。それぐらい「ボロい」。でも、それがいい。うん、やっぱり、ちょっと江戸っぽい気がする。

さて、2階に行くと、なぜか3階へと言われた、が、3階に行くとまた上へと言われ、とにかく言われるがままに、4階へ。

それにしてもどの階も人がぎっしりだ。見た限り、1階以外はすべて座敷だった。そして、禁煙が増えているこのご時世で、たばこの煙もモクモク。店内の趣といい、店員さんは、チェーン店のお客さまは神様的な雰囲気は一切合切なく、(おじさんのお客がおばさんの店員さんに、満席だから入れないってば!と注意されるシーンも)なんだか、この店の中だけ時間が止まっているかのようだ。

さて、やっとお酒が飲める。まずはビール!混んでいるので時間かかるかな?と思っていたけど、意外と早く来て感激。お通しは、お菓子(柿ピー)すぐに食べられるからうれしい。「鳥万」という名前からしてなのだが、オススメを聞くとから揚げとのこと。ただ、オーダーした後で、ごめんなさい品切れ、とおかあさん。代わりに豆腐煮込みをオーダー。

とりあえずでオーダーしたお新香をつまみに、ビールを飲みながら、じっくりとメニューを眺める。ものすごい品数!!!見ているだけで楽しくなってくる。

焼き物、揚げ物、ごはんもの、和え物、刺身、鍋、煮込み、つまみ系、え、たぶん、100種超えてる!見ているだけで、た、楽しい!

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 タコぶつが来たので、すかさず日本酒をオーダー。最近、刺身と日本酒の組み合わせがマイブームだ。

続いて、やって来たのは豆腐煮込み。来てから気がついたが、「鳥万」の煮込みは鳥肉だった。あっさり、でも鳥の旨みがぎゅ!美味。こちらも日本酒とよく合う。

続いて、フグ皮ポン酢、クジラ刺しをオーダー。飲み物は引き続き日本酒。そして、忙しく働く店員さんやら、幅広い年齢層のお客たち、ボロい(しつこくてごめんなさい)店内を眺めながらちびちび飲み食いした。他にも気になるメニューはたくさんあって、後ろ髪ひかれるが、もう1件行きたかったので、ここで〆。

ちなみに、鳥万の魅力は、メニューの多さと美味しさだけじゃない。料理は、ほどんどが300円〜400円という安さなのだ。2人でビール2杯、日本酒3合、料理もじゅうぶんに楽しんで、3,000円にとどかず驚愕。

ごちそうさま。この古き佇まいがどこまで持ちこたえてくれるかも気になることだし、また来るよ。ちなみに土日は15時から営業している。

 

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 鳥万本店
定休日:無休(正月以外)

営業時間:月~土16:00~23:00、日・祝15:00~22:00
住所:東京都大田区西蒲田7-3-1
アクセス: JR蒲田駅から徒歩4分

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